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カタカナの伸ばし棒「ー」の教え方:ケーキはなぜ「ケエキ」ではないの?

1年生がカタカナのことばを書くと、「ケエキ」「ボオル」のような書き方がよく出てきます。子どもにしてみれば、ひらがなで「おかあさん」「おとうさん」と書くことを習ったばかりなので、カタカナでも同じようにのばす音を字で書こうとするのは自然なことです。

カタカナののばす音には、ひらがなとは別のきまりがあります。大人が先にそのちがいを整理しておくと、子どもへの説明がぐっと楽になります。

ひらがなとカタカナで、のばす音の書き方がちがう

ひらがなののばす音は、国の「現代仮名遣い」(昭和61年内閣告示)で書き方が決められています。のばす音の前の字の段に合わせて、あ・い・う・え・う を添えて書くのが原則です。

オ段には「おおきい」「とおる」「こおり」のように「お」を添えて書く例外もありますが、1年生の段階ではまず原則を押さえれば十分です。

一方、外国から来たことばをカタカナで書くときのよりどころになる「外来語の表記」(平成3年内閣告示)には、「長音は,原則として長音符号「ー」を用いて書く。」とあります。例として、ゲーム、テーブル、エネルギーなどが挙げられています。

つまり、「ケーキ」の「ー」は、ひらがなの「あいうえう」の代わりに使う、カタカナ専用の記号です。子どもには「カタカナでのばすときは、字を書かずに棒をひく」と伝えるのがいちばん分かりやすいでしょう。

1年生によくあるまちがい

のばす音でつまずくとき、子どもの書き方はだいたい三つに分かれます。

一つ目は、冒頭の「ケエキ」のように、ひらがなのきまりをそのまま使ってしまう書き方です。耳で聞くと「ケ・エ・キ」に近く聞こえるので、音に忠実に書こうとするほどこうなります。

二つ目は、「ケキ」のようにのばす音を落としてしまう書き方です。字の数を数えずに、聞こえた子音だけを追いかけているときに起こります。

三つ目は反対に、ひらがなで「おかーさん」と書いてしまう書き方です。カタカナの「ー」を覚えたあと、ひらがなのことばにも使ってしまうケースです。学校では直されることが多いので、「ーはカタカナの中だけ」と区別しておくと安心です。

どれも、きまりを知らないことから来るまちがいで、注意力がないわけではありません。きまりを一度はっきり伝え、まちがえたときにまた同じきまりを思い出させる、という流れで少しずつ直っていきます。

縦書きのときの「ー」

国語の教科書やノートは縦書きです。縦書きでは、のばす棒も縦に書きます。横書きの絵本や看板で「ー」を見なれている子は、縦書きのノートにも横棒を書いてしまうことがあります。

「字の並ぶ向きと同じ向きに棒をひく」と伝えると覚えやすくなります。横に並んでいるときは横棒、縦に並んでいるときは縦棒です。マスの中のどのあたりにどのくらいの長さで書くかは、教科書の手本を見て合わせてください。

家でできる練習

のばす所で手を動かす。ことばを声に出しながら、のばす音のところで手のひらを横にすーっと動かします。「ケ、(すーっ)、キ」とやると、そこに1つ分の音があることが体で分かります。動かした手の分だけ「ー」を書く、と結びつけるとまちがいが減ります。

二つのきまりを並べて書く。ノートを半分に分けて、片方には「おかあさん」「おとうさん」のようなひらがなのことば、もう片方には「ケーキ」「ボール」のようなカタカナのことばを書いていきます。同じのばす音でも書き方がちがうことが目に見えるので、二つのきまりが混ざりにくくなります。

「ー」が入ることばを集める。冷蔵庫や台所には「ー」の入ることばがたくさんあります。ヨーグルト、バター、ジュース、コーヒー、カレー。見つけたことばを紙に書き出していくと、のばす棒を書く回数が自然にふえます。

小さい字とのばす棒がいっしょに出てくることば

「ジュース」「チーター」「シャワー」のように、小さい字とのばす棒が一つのことばの中に出てくることもあります。のばす棒に慣れてきたら、小さい「ャ・ュ・ョ・ッ」の書き方もあわせて確かめておくと安心です。小さい字については「小さい「ャ・ュ・ョ・ッ」をカタカナで書くとき」で説明しています。

ゲームで練習する

「カタカナの ほしあつめ」の「のばす ちいさい」ステージでは、絵を見て「ケ□キ」の□に入る字を「ー」「エ」「イ」から選んだり、正しい書き方のことばを選んだりする練習ができます。

出典

(文:こたえや編集部)

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